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私の場合、周りに業界の異なる様々なSEがたくさんいて話も散々聞くし、現状も結構目の当たりにしているので、この本の言わんとすることがよくわかる。

この本によると、今後のSEの多くは業務的に扱いが下の保守業務が主体となると主張している。その根拠として、企業が不況による収益の圧迫から巨額のコストのかかるIT投資を見直し、費用対効果の高い案件を絞り込む。そして、必ずしも新技術にこだわらない機能重視の開発を、優秀なSEたちで少数精鋭で行なうようになり、その余剰人員が保守主体になってしまうのだとする。著者は、これを実質的リストラであるととらえている。

この指摘の状況は多少の誇張はあっても将来起こる可能性はある。現に、大前研一氏など財界人の著作や雑誌などでも、今現在花形商塊であるSEも、企業の競争力強化による選別に備え、自身が得意分野以外で付加価値を得ることができなければ、その多くは知的労働者としての地位を徐々に失うとしている。本書の指摘はある意味正しい。もっとも、保守業務=リストラという考え方が全てのSEに果たして妥当するのか明瞭ではないこと、「1億総SE」など表現の誇張が見られることから、評価は星4つとした。

この本に書かれていることの全てを、額面通りに受け取る必要はない。けれども、SEが永続的保証のない職業であると考えた場合、最悪の事態を想定して対策を立てておくに越したことはない。慢心こそがもっとも危険だからである。SEを襲う最悪の事態、その傾向と対策を知る上では、本書を読む価値は十分あると考える。

 
筆者は、ITバブルが崩壊し、企業の情報システムへの投資が控えられるようになり、
これからはSEの大リストラ時代がやってくると警告する。
そのような時代では、少数精鋭の「勝ち組」SEだけが生き残り、
多くの「負け組」SEは保守業務に回されるか、クビになるという。

本書では、「勝ち組」SEを次のような価値を持つSEと定義している。

(1)本源的価値(SEとしてのアイデンティティ、資質)
(2)能力的価値(技術、知識、企画力、折衝力、管理力、創造力、などさまざまな能力)
(3)付加価値(人間的魅力、勘、など持って生まれた能力)

また、筆者は、SEとして技術に詳しいことは当然であるとし、
技術偏重主義をことごとく否定し、ヒューマンスキルこそこれからのSEが

身に付けておくべき能力と主張している?!??!!
さらに、裏方である保守業務にまわっても、
常に学ぶ姿勢とプロを目指す気概を忘れないようにアドバイスしている。
これからはSEもゼネラリストになれ、と最後に主張する。

全体的に、技術ではなくヒューマンスキルが最も重要であると、
最近ではよく言われていることを繰り返し述べている感じがする。

やや強引なロジックもあるが、
これからのSEのあるべき姿勢を確認する上では、読む価値があるだろう。

 
全般的に感覚論、経験論が表面に出ているので、分かりやすいものの
根拠薄弱のところが散見される。また、別の方のご指摘にもあるが、
内容チェックの足りていないところがあろう。「誤字脱字はとんでも
ない」と書いていながら、気がついただけでも数カ所の誤字脱字は
指摘できる。

「保守」を非常に低く、「開発」を高く評価している。こういうことは

どの世界にもある。メーカーであれば、大卒技術者がやりたがるのは
「研究・開発」であり、避けたがるのは「製造・保全」。但し、実際に
取り組んでいる人間がどう感じているかは千差万別。「保守」「製造・
保全」に生きがいを見出せるタイプもある。要は、評価制度や報酬
システムの問題ではないのだろうか?(その背景には企業戦略がある。)

しかし、それらを割り引いても、IT関連業界の方は一読されることを
すすめたい。「プリペアー・ザ・ワースト」の思想で、「こんなことも
想定できる」くらいの備えはあるべき。筆者に言わせれば、もっと悪い
ケースもあり得るのだろう。

 
著者の方が実際にシステムに長年関わってらした方のようですので、書かれています事がリアルに感じられました。
また、現在システムの維持管理に従事している者としまして、大変興味深く拝読させて頂きました。本書により、普段漠然と考えていました事をはっきりと提示されたように思います。SEとユーザーの違いが無くなりつつあるという事に危機感を覚え始めていましたので、とても納得させられました。
現在システムに関わっている方だけではなく、就職活動をされている学生の方にもお勧め致します。
 
著者のメッセージが明確に伝わってくる爽快な本だと思いました。私もいま金融業界のシステム企画に携わっていますが、スキルが高く周囲の信頼も厚いのに、「目立たないから」としか思えない理由で昇進できない方を数多く見て来ました。経営職階・人事部の方にも読んで頂きたい一冊です。

 

 

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